字通という白川静の傑作漢和辞典
「字通」とは、白川静による文字学の集大成である字書三部作(字源辞典「字統」、古語辞典「字訓」、漢和辞典「字通」)のうちの一冊です。
この辞典では、漢字の成り立ちやその意味、用例などを追求していて、失われつつある東洋の理念を古典を通じてその表現に触れる機会を持つため書いたものということです。
文字一つ一つに意味、成り立ち、その後の展開などが解説されており、さらに用例や音の関係など、漢字に関わるあらゆることを体系的に理解できる内容になっています。
随所に作者である白川静による分かり易い解説が充実しているので、まさに読むのが楽しくなる漢字辞典と言っても良いものになっています。
2000ページを超え重量も価格も超大物である本書も、コンパクトで取り扱いの楽な普及版が出版され、漢字をより身近に感じることが出来るようになりました。
漢字を愛する日本人やそのほかの人々に、ぜひとも手にしてもらい奥深い漢字の世界を感じて欲しい一冊です。